便秘
便秘

便秘は、通常の排便の頻度や質に比べて排便が不規則である状態を指します。日本内科学会では、排便が3日以上ないか、毎日排便があっても残便感がある場合を便秘と定義しています。これには様々な原因があります。
機能性便秘は、器質的な問題ではなく、腸の動きが低下することで起こる場合があります。これには便意を我慢しすぎてしまう習慣による直腸性便秘、食物繊維不足や運動不足による腸の動きの低下による弛緩性便秘、ストレスなどが原因で腸がけいれんを起こし排便がスムーズに行かないけいれん性便秘などが含まれます。
便秘の原因は、消化管や肛門などに病気がある場合も考えられます。そのため、便秘の症状が長期間続く場合は、医師に相談して適切な検査や治療を受けることが重要です。
便秘の診断には、腸内に便がどれだけ溜まっているかを調べるための検査や、腸閉塞を確認するための腹部X線撮影(レントゲン検査)が行われます。また、便秘の症状は大腸がんや過敏性腸症候群などの可能性もあるため、これらの疾患の有無を調べるために大腸カメラを行うこともあります。
治療に関しては、便秘を引き起こしている原因疾患が特定されれば、それに対する治療が行われます。便秘自体を解消したい場合は、薬物療法として、便を柔らかくする薬や腸を刺激して排便しやすくする薬(浣腸など)のほか、整腸剤(腸内細菌のバランスを整える薬)などが使われることがあります。
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